今月の四苦八句 2012・11月

わが書庫へレモン一顆を置いてみる

行くほどに身の引き締まる冬紅葉

虎落笛旧東海道鈴ケ森

虎落笛腑分ありしと小塚原

日本に守るものあり木守柿

池の端大観邸の冬紅葉

枯山水枯葉の中にありにけり

茶の花や観音勢至菩薩堂

考へる人へ枯葉の急ぎけり

冬眠の蛇虫蛙踏みにけり

新しき作務衣なりけり返り花

胸前に押してをしどり行きにけり

かにかくに齢加ふる柚子湯かな

こがらしや都電電停ありし跡

二の酉の風に背中を押されけり

寂光院までのしぐれを追いにけり

火の色や積まれて高く大根かな

一文字やにもじみもじも冬に入る

誰ぞ泣き誰ぞ笑へる虎落笛

銭湯の林檎風呂へと急ぎけり

狐眼を構へて闇の動きけり

 

いい結果が出ないと落ち込みます。「結果をエントリー」をしていると確実に。

これを「心エントリー」にしておくとうまく行くのではないでしょうか。

 

曽野 綾子
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若いうちから、楽しかったことをよく記憶しておいて、
これだけ、おもしろい人生を送ったのだから、
もういつ死んでもいいと思うような心理的決済を
常につけておく習慣をつけるといい。

 

実は、こういうことなのなのかもしれない。

俳句に親しんでいると、このこと、すとんと理解できる。