わが書庫へレモン一顆を置いてみる
行くほどに身の引き締まる冬紅葉
虎落笛旧東海道鈴ケ森
虎落笛腑分ありしと小塚原
日本に守るものあり木守柿
池の端大観邸の冬紅葉
枯山水枯葉の中にありにけり
茶の花や観音勢至菩薩堂
考へる人へ枯葉の急ぎけり
冬眠の蛇虫蛙踏みにけり
新しき作務衣なりけり返り花
胸前に押してをしどり行きにけり
かにかくに齢加ふる柚子湯かな
こがらしや都電電停ありし跡
二の酉の風に背中を押されけり
寂光院までのしぐれを追いにけり
火の色や積まれて高く大根かな
一文字やにもじみもじも冬に入る
誰ぞ泣き誰ぞ笑へる虎落笛
銭湯の林檎風呂へと急ぎけり
狐眼を構へて闇の動きけり
いい結果が出ないと落ち込みます。「結果をエントリー」をしていると確実に。
これを「心エントリー」にしておくとうまく行くのではないでしょうか。
曽野 綾子
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若いうちから、楽しかったことをよく記憶しておいて、
これだけ、おもしろい人生を送ったのだから、
もういつ死んでもいいと思うような心理的決済を
常につけておく習慣をつけるといい。
実は、こういうことなのなのかもしれない。
俳句に親しんでいると、このこと、すとんと理解できる。